令和 7年 11月 25日 セルスイッチ
11月24日(月)の”明日香村〜天理”朝駆け「彩華ラーメン本店」駐車場で起こったセルスイッチの欠落。幸いエンジンは掛かった後だったので、そのまま赤男爵店直行。T工場長はお休みでMさん(初めてお世話になった)に相談。スイッチのみの取扱は無くて、右スイッチボックスAssyでの交換。カワサキに純正在庫はあるとの事。
すぐに注文をしようとしてふと、昔(15年程前)ZZ-R1100元オーナーから頂いていたストック純正中古パーツの中に、確か右スイッチボックスがあった事を思い出した。一旦オーダーは確認後に保留して帰宅。ちなみに・・・欠落したスイッチ+バネがあればそれを押しあてる事でセルの始動は可能。帰宅後確認してみたら、やはり右スイッチボックスがあった!
-cellswitch (20).jpeg)
サービスマニュアルの抜粋。右ハンドルスイッチは確かにAssyパーツのようになっている。ちなみにこのサービスマニュアルも15年前に一緒に頂いたもの。
US仕様の私のZX-11のそれとは異なり、ヘッドライトのオンオフスイッチがついている。中古パーツではあるが大事に室内保管していたので状態は悪くなさそう。セルスイッチの感触も良好。ちなみに左スイッチボックスも在庫していたがホーンボタンが欠落していた。案外このスイッチ使っている間に破損するのかもしれない。
試しに"ZZR1100 (ZX-11)" "セルスイッチ" "破損" で検索してみたら、幾つかHPがヒットした。特に参考になったのがこのサイトとこのサイト。赤男爵店での情報も併せて今回対応は以下三つの選択肢を考えた
@純正パーツへの交換 ※¥9,000-(税抜)+工賃
A中古ストックパーツへの交換
Bセルスイッチの移殖
「故障パーツは在庫があるうちに極力新品に交換」は、私のZX-11整備の基本原則。但し・・・今回は託されたパーツを使えるチャンスでもある。ヤフオクで売ればそれなりに値がついたはずのパーツを見ず知らずの私に託して下さった、その方の気持ちにいつか応えたいと思ってきた。今回に限ってはAかBが可能ならばそっちで対応したい。
Aでいくのであれば・・・。スイッチ類は大丈夫そうではあるが、配線はそれなりに硬化しているように感じた。電装関係で何度もお世話になったTYファクトリーのTY氏にメールで相談をしてみた。すぐに返信が戻ってきた概要は以下の通り。
ヘッドライト機能付のストックスイッチを交換する場合
ライト機能のコネクター配線が有るために
コネクターピン配列等が異なっていると思います。
これを解消する作業を行うと工賃***円程度掛かります。
純正部品はまだ新品があり価格も***円強の様です。
以上の事から、今回は純正新品で対応する方が得だと
考えられますので、そちらをお勧めします。
純正パーツ在庫まで確認頂いた上で、中古ストック品流用の問題点も指摘。経済性も比較。気軽にご相談したのが申し訳無いあまりに的確なご助言ありがとうございました。Aは見送り。
残るは@とB。@が本命但しBは参照したサイトで概要は確認出来た。ハンダを使った作業が不要なのであれば、取り敢えずストックしている中古スイッチボックスをばらしてみて判断しても良いのでは。好奇心もあってばらす作業をしてみる事にした。
プラスネジで樹脂カバーは簡単に外せる。右側写真の状態になった段階でタイラップ在庫があれば取外し〜再組付まで出来そうだ。私に在庫は無かったが、試しに時々家具・家電をDIYで補修/改造する嫁さんに問合せしてみたら「ある」との事。
タイラップを切って配線を逃がしたら無事、スイッチパーツが出てきた。ピンは意外と簡単に外す事も出来た。これだったら入替できるのでは!?ここまで出来たのに気をよくして、そのままBで突っ走る事にした。
この時点で22時。ガレージは薄暗いのでキャンプ用ヘッドライト等を出してきて作業に備える。スクリーンは取外し、パーツが落ちて行方不明にならないようにウエスで養生。
1回中古パーツで予行演習をしているのが、車体付属だとブレーキレバーが干渉。こちらもネジを緩めて角度をずらす。カバーを外したところで想定外のアクセルワイヤーが出てきて焦る。右スイッチボックスがアクセルワイヤーのセッティングルートになっているとは。これが最後に尾を引く事になる。
取り敢えずスイッチボックス内部へのアクセスまで出来た。ZX-11がヘッドライトスイッチが無い為、中の配線は中古パーツよりもシンプル。これだったらタイラップを切って配線を逃がす必要もなさそうだ。右写真、うまくスイッチ部まで辿り着く事が出来た。
ピンは3種類用意したクリップのうちの一つがピッタリ。それ程グッと押さえなくてもスポッと抜く事が出来た。破損したものと、中古パーツから取り外したスイッチ。形状は全く同じようだ。心なしか破損したスイッチは電極部が少し摩耗しているように見える。破損したピン軸部はそれなりに肉厚があって、それでも劣化で折れるのだ。
ストックのスイッチに入替。ピンを差したところ。スイッチを仮押ししてみたら全く問題無。ここまで怖い位に順調。
・・・と思っていたら甘かった。やはりアクセルワイヤーを組み込みながらセットするのが想定以上に難しい。ワイヤーが通るルートはパーツ形状で判るのだが、うまく組みつかない。何度か試行錯誤しているうちにカバーがなんとかはまりそうになった。ネジを締めにかかるが、途中でアクセルワイヤー端部を挟みこんでいる事に気がつき慌てて組み直す。それを何度か繰り返してようやく再設定完了。
スクリーンを戻した後、メインスイッチをオン。軽く押した瞬間、無事エンジンが掛かった!おおっ、やれば出来たやん!然しながらこの時点で午前0時を廻っていた。作業を終えて保管位置に移動させる際にステムの違和感も気になった。中古スイッチをばらし始めてから3時間。外は土砂降りの雨。さすがに疲れ果てて道具を片付けて作業終了。
11月27日(土)。作業後初の試運転。果たして無事ZX-11は動くのか。移殖したセルスイッチを押すと、難なくエンジン始動。良かった。そのまま走り始めると・・・んん!?アクセルの遊びが全くない感じ。とは言え運転出来ない感じでは無く、少し走れば慣れて寧ろダイレクト感は悪くない。
結局明日香村〜針〜奈良市〜大東市を廻る160km朝駆けαを走り切って一旦帰宅、夕方17時パーツ代前金返金手続きに赤男爵店に向かう。アクセル感触が変った事、別途ステムベアリングに違和感がある事をT工場長に報告。すぐに状態を観てくれた。結果は・・・
1) セルスイッチは問題無。
2) アクセルに遊び無いのはメーターケーブル端部が割れている事が原因
3) ステムベアリングは問題あり、要交換。
・・・という事で、2)は私の作業失敗が原因。取り敢えずは修正して貰ったが次の車検時に3)ステムベアリングと併せて交換する事になった。
やっぱり、最後の作業で失敗していたか〜。結果的に右スイッチボックス¥9,000-は中古スイッチ移殖で回避した分、メーターケーブル¥3,200-×2本を交換する事になってしまった。今回の教訓
1) 右ハンドル廻りのパーツ構造を知る事が出来た
2) 整備する事でステムの不調を知る事が出来た
3) パーツ単体では無く隣接まで含めての理解が必要
4) バイクは全体のバランスと調整の上に成り立っている
1).,2)は強がり(苦笑)、パーツ破損は授業料と思って。結果的に作業自体は失敗だったけれど・・・。得られた知見も無駄にせずにありたい。改めて普段気持ち良く乗れているのは赤男爵店T工場長のプロの技があってこそなんだ。という事を実感した今回の修理顛末であった。